「より厳しい環境、なかなかうまくいかない環境に身を置くことで成長できる」

私は弘前大学医学部に入学する前は、筑波大学大学院生命環境科学研究科に在籍しておりました。大学院2年時に就職活動を辞めて、新たに医師を目指す道を選んだ時にこの言葉に出会い、どんな環境でも努力することを忘れずに過ごしてきました。

「豊かな人生を送りなさい。そのためにはどうすればいいのか考えなさい」

医師3年目の進路を決められず悩んでいる時、尊敬する外科医師からかけて頂いた言葉です。それ以降、自分にとって豊かな人生とは何か答えが出るまで自問自答を続けました。このなかで、厳しい環境でもがき苦しむ中で得られる経験や視野こそが、自分のこれまでの人生を豊かにしていたということに気付いたのです。自分の人生を豊かにする、より厳しくなかなかうまくいかない環境とは私にとって外科医を目指すことでした。外科医に求められるスキルは手術手技、周術期管理に加えて内科的治療など多岐に渡ります。症例数も多く、タフな仕事を乗り切る体力も必要です。様々な要素が求められ誰しもができる仕事ではないですが、その高い頂にこそ魅力を感じ、頂上にたどり着いた時の景色こそ私の人生を豊かにするものと信じ、外科医を目指そうと思いました。

「外科医は最終的には手術の腕が一番大切。センスも大切」

外科医の大半は口を揃えてこう話します。どの患者も一流の技術を持った医師に執刀を任せたいと思うのは当たり前のことで、そういう医師こそが評価されて然るべきだと思います。後期研修では若手育成に力を入れている病院が良いと考えました。そんな時、他の国立大学医学部出身の同期がふとこぼしていました。

「弘前は若手医師・学生に育成に力を入れていると感じる」

残業をしてまで指導医が研修医への技術指導、学生の総回診準備やレポート添削を手伝っていることは当たり前なことではなく、母校である弘前大学の大きな魅力であると気づきました。弘前大学外科専門医研修プログラムでは、専攻医に多くの手術機会が与えられます。また、指導熱心な指導医も多くいます。一流の外科医になるために最も適しているのが弘前大学外科研修プログラムであると感じ、同プログラムに2018年4月より参加する事を希望いたしました。

3年間のプログラム専攻の中で、外科医として一歩ずつ着実に成長していくことを心に誓っております。