専門医研修プログラムの概要
弘前大学外科専門医研修プログラムでは
初期臨床研修修了後3年間の専門研修で
外科専門医を育成します
本ホームページで公開されている情報は日本専門医機構一次審査を通過した時点のものであり、二次審査の結果を踏まえて修正・変更が生じる場合があります。
外科専門医研修プログラムにより
以下の6項目を備えた外科専門医となることを目標とする
- 外科領域のあらゆる分野の知識とスキルを習得する。
- 外科領域の臨床的判断と問題解決を主体的に行うことができる。
- 診断から手術を含めた治療戦略の策定,術後管理,合併症対策まですべての外科診療に関するマネージメントができる。
- 医の倫理に配慮し,外科診療を行う上での適切な態度と習慣を身に付けている。
- 外科学の進歩に合わせた生涯学習を行うための方略を修得している。
- 外科学の進歩に寄与する研究を実践するための基盤を取得している。
なんのために外科専門医を取得するのか
サブスペシャルティ専門医になるための土台をつくる
外科専門医取得の条件
①通算5年以上の修練期間を経ていること
②基幹施設及び関連施設で実施されている研修プログラムを修了している
③規程の診療経験(手術)、及び業績(学会発表・論文)を有すること
④外科専門医予備試験および本試験に合格すること
本プログラムの特徴は、弘前大学を中心とした指定施設及び関連施設で多くの症例を経験する事ができ、本プログラムを修了する時点で上記①~③の条件を達成できるという点にあります.
外科専門医研修プログラムでは、弘前大学医学部附属病院を基幹施設とし27施設の連携施設と協力しながら、外科専門医研修を行います。
研修プログラムにおける年次毎専門研修計画
専攻医の研修は、毎年の達成目標と達成度を評価しながら進められます。
以下に年次毎の研修内容・習得目標の目安を示します。
①専門研修 1 年目
基本的診療能力および外科基本的知識と技能の習得を目標とします。
専攻医は定期的に開催されるカンファレンスや症例検討会、抄読会、 院内主催のセミナーの参加、e-learning や書籍や論文などの通読、日本外科学会が用意しているビデオライブラリーなどを通して自らも専門知識・技能の習得を図ります。
②専門研修2年目
基本的診療能力の向上に加えて、外科基本的知識・技能を実際の診断・治療へ応用する力量を養うことを目標とします。専攻医はさらに学会・研究会への参加などを通して専門知識・技能の習得を図ります。
③専門研修3年目
チーム医療において責任を持って診療にあたり、後進の指導にも参画し、リーダーシップを発揮して、外科の実践的知識・技能の習得により様々な外科疾患へ対応する力量を養うことを目標とします。カリキュラムを習得したと認められる専攻医には、積極的にサブスペシャルティ領域専門医取得に向けた技能研修へ進みます。
研修修了判定
- 専門研修プログラム管理委員会で総括的評価を行い、3年間で満足すべき研修を行い得た専攻医に対して専門研修プログラム統括責任者が外科専門医研修修了証を交付します。
- この際、多職種(看護師など)のメディカルスタッフの意見も取り入れて評価を行います。
- 外科専門医研修修了証を取得し、翌年度以降に外科専門医本試験を受験することができます。
研修プログラム施設群の構成
弘前大学病医学部附属病院と下記に示す連携施設(28施設)により専門研修施設群を構成します。本専門研修施設群では120名の専門研修指導医が専攻医を指導します。
外科専門医研修基幹施設
名称 | 都道府県 | 1. 統括責任者名 2. 統括副責任者名 |
---|---|---|
弘前大学医学部附属病院 | 青森県 | 1. 袴田 健一 2. 福田 幾夫 |
外科専門医専門研修連携施設
No. | 連携施設名 | 施設所在地 | 連携施設担当者名 |
---|---|---|---|
1 | 市立函館病院 | 北海道 | 鈴木 伸作 |
2 | 函館渡辺病院 | 北海道 | 伊坂 直紀 |
3 | 青森県立中央病院 | 青森県 | 村田 暁彦 |
4 | 青森厚生病院 | 青森県 | 渡邊 伸和 |
5 | 青森市民病院 | 青森県 | 豊木 嘉一 |
6 | 青森労災病院 | 青森県 | 小倉 雄太 |
7 | あじがさわ病院 | 青森県 | 板橋 幸弘 |
8 | かなぎ病院 | 青森県 | 山谷 信 |
9 | 健生病院 | 青森県 | 伊藤 真弘 |
10 | 公立七戸病院 | 青森県 | 松本 陸郎 |
11 | 公立野辺地病院 | 青森県 | 三上 泰徳 |
12 | 国保黒石病院 | 青森県 | 横山 昌樹 |
13 | 国立病院機構 青森病院 | 青森県 | 三ツ井 敏仁 |
14 | 国立病院機構 弘前病院 | 青森県 | 三上 勝也 |
15 | つがる総合病院 | 青森県 | 八木橋 信夫 |
16 | 十和田市立中央病院 | 青森県 | 杉田 純一 |
17 | 白生会胃腸病院 | 青森県 | 百田 行雅 |
18 | 八戸市立市民病院 | 青森県 | 水野 豊 |
19 | 八戸平和病院 | 青森県 | 森 達也 |
20 | 弘愛会病院 | 青森県 | 橘 正人 |
21 | 弘前市立病院 | 青森県 | 矢越 雄太 |
22 | 弘前中央病院 | 青森県 | 賀佐 冨二彦 |
23 | 三沢市立三沢病院 | 青森県 | 池永 照史郎一期 |
24 | むつ総合病院 | 青森県 | 橋爪 正 |
25 | 地域医療推進機構秋田病院 | 秋田県 | 石岡 隆 |
26 | 大館市立総合病院 | 秋田県 | 大石 晋 |
27 | 山形県立河北病院 | 山形県 | 稲葉 行雄 |
弘前大学外科専門研修プログラム
- 弘前大学外科専門研修施設群
- 計28施設(基幹施設1施設、関連施設27施設)
- 施設群全体における年間手術件数
- 約10000件
- 施設群における研修指導医の数
- 約120名
- 専攻医(外科専門医をめざす医師)募集数
- 15名/1年間
外科専門医取得に必要な経験症例数
外科専門医取得に必要な診療経験数及び業績について
診療経験数
最低手術経験数 | 350例 |
領域別分野を問わず | |
---|---|
術者として | 120例 |
手術内容 | 必要経験症例数 |
---|---|
①消化管および腹部内臓 | 50例 |
②乳腺 | 10例 |
③呼吸器 | 10例 |
④心臓・大血管 | 10例 |
⑤末梢血管(頭蓋内血管を除く) | 10例 |
⑥頭頸部・体表・内分泌外科 | 10例 |
⑦小児外科 | 10例 |
⑧外傷の修練※ | 10点 |
⑨上記①~⑦の各分野における内視鏡手術(腹腔鏡・胸腔鏡を含む) | 10例 |
※外傷の修練の点数に関して
- 上記以外の外傷手術(NCDの既定に準拠) 1点
- 重症外傷(ISS16以上)初療参加 1点
- 外傷初期診療研修コース受講 6点
- e-learning 受講 3点
- 外傷外科手術指南塾受講(日本 Acute Care Surgery 学会主催講習会) 3点
- 日本腹部救急医学会認定医制度セミナー受講(分野V 外科治療-C.Trauma surgery) 1点
- 日本外科学会外傷講習会 1点
詳細は日本外科学会のホームぺージのご案内(http://www.jssoc.or.jp/procedure/specialist/info20160217.html)からご確認下さい。
業績について
日本外科学会をはじめとする外科系学会(全国・各地区問わず)の学会での筆頭演者としての発表や日本外科学会雑誌をはじめとする外科系雑誌での論文投稿を計20単位分行う必要がある。
本プログラムでは、上記手術経験と業績を十分に網羅する事が可能です。
消化器・乳腺外科重点コース/小児外科重点コース
消化器外科重点コース
将来的に消化器外科専門医取得を考えている人
乳腺外科重点コース
将来的に乳腺外科専門医取得を考えている人
小児科外科重点コース
将来的に小児外科専門医取得を考えている人
専門研修 1年目
弘前大学外科専門医研修プログラムに沿って連携施設で研修を行います(研修病院先はプログラム委員会で決定)
研修内容:一般外科・救急・麻酔・消化器外科・心臓血管外科・乳腺内分泌外科・呼吸器外科・小児外科・その他
経験症例目標数: 200 例以上(術者100 例)
専門研修2年目
1年目の研修内容によって2年目の10月まで連携施設での研修を継続する。もしくは、基幹施設で研修を行う。基幹施設での研修中に大学院入学が可能です。
研修内容:一般外科・救急・麻酔・消化器外科・心臓血管外科・乳腺内分泌外科・呼吸器外科・小児外科・その他
経験症例目標総数:400例以上(術者130例)
専門研修3年目
基幹施設で専門医取得にために必要な症例を経験します。
経験症例目標総数:500例以上(術者160例)
専門研修終了翌年度に日本外科学会専門医を取得することが可能です。
心臓血管外科・呼吸器外科重点コース
心臓血管外科重点コース
将来的に心臓血管外科専門医取得を考えている人
呼吸器外科重点コース
将来的に呼吸器外科専門医取得を考えている人
専門研修 1年目
弘前大学外科専門医研修プログラムに沿って6か月間基幹施設で研修を行い、その後の6か月は連携施設で研修します
研修内容:心臓血管外科・呼吸器外科・一般外科・救急・麻酔・消化器外科・・乳腺内分泌外科・・小児外科・その他
目標経験症例総数 200 例以上(術者60例)
専門研修2年目
研修開始6か月後から連携施設での研修を1年間行います(研修病院先はプログラム委員会で決定)
研修内容:一般外科・救急・麻酔・消化器外科・心臓血管外科・乳腺内分泌外科・呼吸器外科・小児外科・その他
目標経験症例総数 300 例以上(術者140 例)
専門研修3年目
基幹施設で専門医取得にために必要な症例を経験します。
目標経験症例総数500例以上(術者160例)