スペシャルトーク女性医師編

梅津 誠子

消化器外科専攻
医学部卒業:2012年

千代谷 真理

心臓血管外科専攻
医学部卒業:2010年

現在の専攻科に決めた理由はなんですか。

女性医師

千代谷: 一番魅力を感じた科だったからです。夜中の緊急手術や緊急呼び出しなど大変そうなイメージに尻込みをして、(心臓血管外科に入局したとしても)自分は周りについていけるのだろうかと迷った時期もありましたが、臨床研修で各科をローテーションした時に心臓血管外科に限らず、どの科も夜間に呼び出されることもあるし、責任は重大だし、どの科もみんな大変なのだという事に気がつき、それならば自分が一番やりたい所を選んだ方がいいのかなと思いました。とはいえ、今はみんなで仕事も休みも分担するようにしていますので、入局してみたら意外に自分の時間もプライベートもありましたよ。梅津先生はなぜ消化器外科に決めたんですか。

インタビュー女性医師編1

梅津:私が、消化器外科を目指した理由は、率直に言うと好きだったから、ということになります。手術という根治的な手段をもって治療にあたることができ、周術期は全身管理を行い、その後も術後患者の方たちとは長い付き合いになる、というスタイルの外科に学生の頃から憧れていました。市中病院での研修医時代に、手術から化学療法・その後治療も担う先輩方に数多く出会い、さらにその思いを強くし、この道を選ぶことを決めました。子育てをしながらフルタイムで働かれている女性外科医が、既に複数名おり、その事実がとても心強かったのを覚えています。

逆に、私の性別に言及し、よく考えるようにと諭してくださった方もいました。しかし、医師は一生勉強であるのだからこそ好きなものを選びたい、そうでなければ続かない、と私は考えています。

女性医師が外科をやることで苦労したことはありますか?

インタビュー女性医師編2

千代谷:純粋に外科医をやるということだけを考えれば、男女の違いはないと思います。周囲を見回すと同世代の医師たちは男女問わず同じような事で悩んだり苦労していたりしているように思います。家庭はもってみないとわかりませんが、仕事と家庭の両立に関しても周囲の先輩方は男性だから全く苦労していないということは決してなくて、多忙な仕事の合間を縫って家族との時間を捻出しようとしているように見受けられます。しかし、多くの時間を費やす仕事である以上、周囲の理解とサポートは必須事項なのかなと思います、男女問わず外科医にとって、月並みですが。しかし、これなしでは外科医業と家庭との両立はなし得ないのかなと思います。いずれにせよ、今は自分のことだけですでに手一杯になってしまっているので、両立している先生方は本当に尊敬します。梅津先生はどうですか。

梅津:子供がいない現時点では、性別そのもので、不便を感じたことはありません。家事を共同運営する人と結婚したので、独身時代より、家事負担が減った印象があります。妊娠、出産、子育てとなると、また話が違ってくると思います。
常勤医でありながら子育てをされている先輩は、子育ては、両親、職場、ご近所の方など「色々な人に子供を育ててもらっている」と仰っていました。あと、仕事への集中力、オンオフの切り替え、時間のやりくりがすごいなと思います。また、当科では妊娠中の当直フリーは勿論ですが、子育て中の当直回数は調整していただけます。本当にありがたいことです。

楽ではないと思いますが、先輩方に続きたいと思います。

進路で迷っている人や外科専攻を考えている人へのメッセージ

インタビュー女性医師編5

千代谷:自分の進路ってなかなか決められないものですけど、外科をやりたいという気持ちがあるのであればチャレンジの心を忘れずに外科医を目指してください。

インタビュー女性医師編3

梅津:外科医は一人で目指すものではなく、仲間とともに目指すものです。弘前大学外科研修プログラムは多くの仲間がいますから、一緒に外科医を目指しましょう。

[ 弘前大学外科専門医研修プログラム統括 ]

弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座内

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