インタビュー03-今村優紀

インタビュー今村先生1

志望動機(弘前大学の外科を選んだ理由)

関東出身であり、研修は関東で行いました。他大学や他の市中病院の心臓血管外科で研修させていただいたり、見学に行ったりしました。他の施設にも多くの魅力があります。出身の関東にある症例数、関連施設の多い病院で心臓血管外科を学ぼうと考えていました。関東で研修をし、他大出身の多くの先生方と一緒に仕事をし、医療の知識はもちろん価値観など広く学ばせていただきました。それなのになぜ、最終的に弘前大学を選んだのかというと、福田教授のもとで勉強したかったからです。研修や見学も含め、教育的な指導をしっかり行っているのは福田教授でした。当科では、ドイツの心臓血管外科の施設に勉強に行く機会もありますし、アメリカへ基礎研究で留学するチャンスもあります。他県の施設で研修を積むこともできます。

また、熱烈に勧誘してくださった先輩がいたから弘前大学で研修を行おうと考えました。

インタビュー今村先生2

外科医としての日々―市中病院

私は研修医1年目の11月から1月まで心臓血管外科で研修しました。定時の手術日が月、水、木曜日で、開心術は月、木、血管(主にステントグラフト)を水に行っていました。それに加え、時期的なものと救急病院であったため急性大動脈解離の緊急手術や緊急のCABGが定時の手術に加え週に1件程度ありました。大腿動脈露出や、胸骨正中切開なども経験させていただきました。市中病院であり、人数も少ないため、術後管理は自分たちで行っていたので9年目の医師につき術後管理を学ばせていただきました。また、筑波大学の心臓血管外科でも2か月間研修させていただき、小児から成人まで後期研修医の先生とチーフの先生と協力しながら術後管理や術前のプレゼンの準備などを勉強しました。心臓血管外科は手術も大切ですが、術後管理も重要です。人工呼吸器設定や循環作動薬や補助循環など呼吸循環に関して多くのことを研修医のうちに学ぶことが出来たことは大きな財産になったと思います。また、2年目に循環器内科を2か月回った際には、CAGを穿刺から造影まで毎日経験させていただいたので、カテーテルの扱い方も学ぶことができ、今後ステントグラフトなどで役立てる経験ができたと思います。  一般外科は1年目の9、10月に回りました。週4日手術日であり、緊急も含め2か月で50例ほどの手術に入りました。その時に鼠径ヘルニアの手術を執刀させていただきました。手術もそうですが、腸閉塞の患者さんの管理や、腸液損失に伴う輸液の調整方法について学びました。

市中病院では、研修医1年目で外科を回ったこともあり、机に向っての勉強はほとんどなく、体で覚えていたような感じがします。

インタビュー今村先生3

外科医としての日々―大学病院

当科は月、木が手術日で成人の開心術から小児、血管まで幅広く行っています。術日は少ないですが、1例1例勉強になる症例ばかりだと思います。毎週水曜日に術前のカンファレンスがありますが、そこで手術方法について全員で考えます。手術に対して、どのようなアプローチを行うのか、どのように人工心肺を確立するのか、どのような手術手順で行うのかといったことを上級医の前で後期研修医が中心となってプレゼンを行います。上級医の意見や、自分が準備したことが正しかったのか確認できる良い場だと思います。また、学生の指導もあり、教えることで自分の学習にもなります。

術後管理は、集中治療部の医師が中心となり、協力しながら行っています。そのため、勉強の時間を取ることもできます。また、若手が多くなってきたため、若手のみの勉強会も週に1回行っております。抄読会を行い、日常診療の疑問などについても相談しています。学会発表や、論文作成などにも力を入れています。私も現在英語の論文を1編執筆中です。

ぜひ、一緒に心臓血管外科で働きましょう。 弘前から日本全国、世界へと発信していきましょう。

[ 弘前大学外科専門医研修プログラム統括 ]

弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座内

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